DX事業
管理部門を仕組みで回すためのDX事例
はじめに
経理・人事・総務などの管理部門は、会社の基盤を支える存在です。
しかし、日々の業務に追われて改善に手が回らない、システムを入れても効率化できないなど、多くの企業で共通する課題が存在します。
この背景には、属人化・情報分断・アナログ処理という3つの壁があります。
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、こうした構造的な課題を人が頑張るから仕組みで回すことへ転換する力を持っています。
本稿では、管理部門によくある課題を4つに整理し、それぞれの解決に効くDXの具体事例を紹介します。

課題①:情報が部門ごとに分断されている
多くの企業では、経理・人事・総務がそれぞれ異なるシステムを利用しており、データが連携されていないことが非効率の原因となっています。
【よくある課題】
● 同じ社員情報を複数システムに二重登録している
● データ更新のタイミングがずれ、内容が不一致
● 部署間で情報共有ができず、確認に時間がかかる
【DXによる解決方法】
● クラウド基盤の統合管理で1つのデータベースを共有する
● RPAで各システム間の情報転記を自動化する
● API連携によりリアルタイムで情報を同期する
これにより、データが分断されていた部門間の情報がひとつにつながる仕組みとなり、入力・確認の手間を減らしながら、正確でスピーディな業務運営が可能になります。
課題②:属人化による業務停滞
この作業はAさんしかできないといった属人化は、管理部門で最も多い悩みです。
【よくある課題】
● 業務マニュアルがなく、手順が担当者の頭の中だけにある
● 担当者不在時に業務が止まる
● 引き継ぎに時間と労力がかかる
【DXによる解決方法】
● RPAによる業務のルール化(“人のやり方”を“プログラム化”)する
● ワークフローシステムで承認・処理を標準化する
● ナレッジ共有ツールでマニュアルをクラウド化する
これにより、業務が特定の担当者に依存することなく、誰でも同じ品質で作業を進められる再現性の高い仕組みが実現します。
課題③:紙とExcelに依存した非効率な運用
紙書類の回覧やExcelでの手作業管理は、今も多くの企業で根強く残っています。
【よくある課題】
● 申請書が紙で回り、承認が遅れる
● Excelファイルの更新ミスや上書き事故が発生
● ファイルが複数バージョン存在し、どれが最新かわからない
【DXによる解決方法】
● クラウドワークフローで電子申請・承認を実現する
● 自動バックアップ機能でデータの整合性を維持する
● RPAによるExcel自動集計で人的ミスを防止する
これにより、紙やExcelに依存していた煩雑な運用から脱却し、データが常に最新・正確な状態で共有されるスピーディなバックオフィス環境を実現できます。
課題④:改善が“担当者任せ”で終わる
DXを導入しても、運用が現場任せのままでは成果が続きません。
【よくある課題】
● 新しい仕組みが定着せず、結局“元のやり方”に戻る
● 効果測定ができず、改善サイクルが止まる
● 改善提案が上がっても、実行に移せない
【DXによる解決方法】
● 運用レビューの定期化(月1回の改善会議を設ける)する
● 可視化ツールで効果を定量化(処理時間・エラー率・稼働率を見える化)する
● RPA管理者と現場担当の連携体制を強化し、改善を継続する
これにより、改善が個人の意識や努力に頼ることなく、組織として継続的に成長していく仕組みのあるDX運用が実現します。
まとめ
管理部門の課題は、どの企業にも共通するものです。
しかし、RPAやクラウド、ワークフローなどを段階的に取り入れることで、人が頑張る仕組みから仕組みが人を支える体制へと進化できます。DXの本質は、人を減らすことではなく、仕事の質を高めることです。
グリットワークスでは、こうしたバックオフィスDXの設計から導入・運用までを支援し、現場に根づく改革を実現しています。まずは、自社の「よくある課題」から1つ選び、DXによる改善の一歩を踏み出してみませんか?
「どこから手をつければいいか分からない」「導入しているけれども効果が感じられない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。