RPO事業
ITエンジニア採用の最新動向2026
はじめに
2026年、ITエンジニアの採用市場は依然として競争が激化しています。生成AIやクラウド、セキュリティなどの分野が急拡大し、経験者採用は完全な売り手市場となりました。
一方で、求人を出しても応募が来ない、内定を辞退されるといった課題に直面する企業も少なくありません。
その背景には、採用の構図が企業が選ぶから企業が選ばれるへと移り変わったことです。
エンジニアはいま、給与や待遇よりも挑戦できる技術・共に働く仲間・成長できる環境を重視しているのです。
本稿では、採用責任者が押さえておくべき4つの視点から、選ばれる企業への転換戦略を解説します。

採用市場の現状と変化
ITエンジニアの求人倍率は全職種平均の約3倍。
特にAI・データ・クラウド領域では、1人の候補者に複数社が同時にオファタを出す状況が続いています。
リモートワークの定着により、勤務地の制約はほぼ消滅し、地方企業も都市圏と同じ土俵で採用競争を強いられています。
いま鍵を握るのは、働く体験価値(Employee Experience)といえます。
条件面では大手に劣っても、新しい技術に挑める環境・チームの文化・学びを支える仕組みで差別化を語れる企業が選ばれています。
エンジニアが企業を選ぶ新基準
エンジニアが企業に求めるのは、いまや安定だけではなく、自身の成長の機会があるかです。
株式会社ダイレクトソタシングが実施した「ITエンジニア意識調査(2024年)」によると、回答の上位には次の3項目が並びました。
《企業選びで重視すること》
● 成長できる環境があるか(45%)
● 自分の技術が活かせるか(32%)
● チームの雰囲気が合うか(29%)
この結果から分かるのは、エンジニアが条件ではなく、環境で企業を選んでいるということです。
さらにその判断軸は、次の3つに整理できます。
1. 新しい技術に挑める環境があるか
2. 一緒に働くメンバーの価値観が合うか
3. 成長を後押しする環境があるか
採用担当者だけでなく現場エンジニア自身が採用の主役となり、自らの言葉で仕事や文化を発信する動きが広がっています。
そして、どんな技術を扱うかよりもどんな人と働くかが選ばれる理由になりつつあります。
”待つ採用”から”攻めの採用”へ
求人広告を出して待つだけでは、もはや応募は集まりません。
企業自らが候補者に会いに行く、攻めの採用へ転換することが求められています。
成果を上げている企業は、次の3つのチャネルを戦略的に活用しています。
1. スカウト(ダイレクトリクルーティング)
【具体的には】
Green・LAPRAS・LinkedIn などを活用し、候補者ごとに個別のメッセージを送る
その際は「あなたの〇〇の経験が当社の□□に活かせます」という具体的な伝え方が効果的
2. 社員発信(Wantedly・noteなど)
【具体的には】
信頼と共感を生むために、社員自身が仕事のリアルや成長ストーリーを語る
3. 採用広報(動画・イベント・採用サイト)
【具体的には】
候補者の不安を軽減するために、働く人や開発風景を可視化する
これらを組み合わせることで、採用は母集団形成から関係構築へと進化しています。
2026年の採用成功は、発信量よりも理解と誠実さが決め手です。
”選ばれる企業”への転換戦略
採用競争を勝ち抜くには、採用プロセス全体の質を高めることが不可欠です。
応募から内定、入社後までのすべての接点が候補者の印象を左右します。
成果を上げている企業には、次の3つの共通点があります。
1. 候補者目線のコミュニケーション設計
【ToDo】
返信の速さやフィードバックの丁寧さを重視し、誠実な対応を徹底する
2. 社員が語る採用ストーリー
【ToDo】
入社の決め手ややりがいを社員自身が語り、企業文化を具体的に伝える
3. 入社後の受け入れ体制の整備
【ToDo】
メンター制度や定期面談を通じて、早期に職場に馴染めるよう支援する
採用を入社までと考える企業は、短期的な成果に留まります。
一方、入社後の成長まで支える姿勢を持つ企業は、候補者やエンジニアから信頼を得て選ばれ続けます。
まとめ
2026年のITエンジニア採用は、「応募を待つ」から「関係を築く」時代へ変わります。
候補者が重視するのは、条件ではなく価値観・挑戦・人とのつながり、そして企業に求められるのは、誠実な対話と入社後まで見据えた関係づくりです。
つまり、採用は短期施策ではなく、信頼を育てる長期戦略といえます。
グリットワークスでは、採用戦略の整理から運用・広報までを一貫して支援し、多様な人材が活躍できる環境づくりを軸に、エンジニアが安心して成長し続けられる採用体制の構築をサポートしています。
まずは、御社の採用活動の中で“エンジニアから選ばれる理由”を整理するところから、見直してみてはいかがでしょうか。