DX事業
物流現場での伝票入力を自動化するメリット
はじめに
物流の現場では、出荷伝票・納品書・受領書など、日々大量の帳票処理が発生しています。
その中で多くの企業では依然として紙伝票の入力・照合作業を手作業で行っており、時間・人手・精度のすべてに課題を抱えています。
ここでDX推進担当者や情報システム部門が担うべき役割は、こうした入力中心の非効率な仕組みを見直し、人が入力する部分をRPAに任せて、現場が本来の業務に集中できる環境をつくることです。
本稿では、物流現場で伝票入力を自動化することによって得られる具体的なメリットと、導入・運用のステップを解説します。

伝票入力が現場を圧迫する3つの要因
物流現場のボトルネックとなっているのは、次の3つの構造的課題です。
1. 出荷数や取引先情報を1件ずつ入力しているため、手入力に時間がかかっている
2. 入力ミス・転記漏れが発生しやすい ※特に繁忙期や夜間処理に頻発
3. 確認・照合工程が属人的で経験者しかチェックできない体制になっている
このような作業が積み重なることで、現場では人手が足りない、作業が終わらない、残業が常態化する、といった悪循環が生まれます。
RPAが実現する“正確で止まらない”入力体制
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入することで、これまで人が行っていた入力・照合・転記の工程を24時間自動で処理できるようになります。
《自動化対象業務の一例》
● 伝票データの自動取り込み
OCRで読み取った内容をRPAが基幹システムに登録する
● 入力内容の照合チェック
発注データや在庫情報と自動照合し、差異を検知する
● 日次報告の自動作成
処理件数・エラー数・未完了データを自動集計する
これにより、入力スピードは3〜5倍、ミス率は大幅に減少。
担当者は入力作業から管理・改善に時間を使えるようになります。
DX推進担当者がリードする仕組みづくり
物流業務のRPA化を進める際は、DX推進担当者が現場ヒアリングとシステム連携設計を並行して行うことが重要です。次のようなステップで進めることをおすすめします。
《導入ステップ例》
ステップ①: 現行業務フローの可視化
【ToDo】
紙伝票→Excel→基幹システムの流れを整理する
▼
ステップ②:自動化対象の特定
【ToDo】
発生頻度が高くルールが明確な工程を優先する
▼
ステップ③:小規模テスト導入(PoC)と精度検証
【ToDo】
OCR精度・登録結果・運用負荷を確認)
このプロセスを経ることで、人に依存しない入力体制が構築でき、現場が止まらない運用を実現できます。
継続運用で成果を最大化する3つのポイント
RPA導入後の鍵は、仕組みを回し続ける体制づくりです。
次の3つの取り組みを行うことで継続運用ができ、成果を最大化することができます。
《成功のための3つの取り組み》
1. 月1回の運用レビュー会を実施
【ToDo】
DX推進担当・現場責任者・情報システム担当が参加し、処理件数・エラー率・作業時間を確認する
2. OCR精度と業務ルールの見直し
【ToDo】
取引先帳票の変更や新フォーマットに対応する
3. 自動化範囲の拡張
【ToDo】
伝票入力だけでなく、在庫照合・出荷報告まで連携を拡大する
このような継続的な改善が、RPAを入力支援ツールから業務品質を支える仕組みへと進化させます。
まとめ
伝票入力をRPAで自動化することは、単に作業時間を短縮するだけでなく、現場の正確性・スピード・働きやすさを底上げする施策です。DX推進担当者や情報システム部門が主導して、紙が多くても動く自動化の仕組みを整えることで、物流現場の安定稼働が実現します。
グリットワークスでは、物流や製造をはじめとする現場業務のRPA設計から導入・運用定着まで、実務に即したDX支援を行っています。現場ヒアリング・シナリオ構築・ツール選定・効果測定をワンストップで支援し、“導入して終わり”ではない継続的な改善体制を構築します。
まずは、あなたの物流現場で“自動化できる入力業務”を一緒に見つけてみませんか?
「どこから手をつければいいか分からない」「導入しているけれども効果が感じられない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。