DX事業
紙文化の企業でもできるRPA活用とは
はじめに
いまだに紙で申請・紙で承認・紙で回覧が当たり前という企業も少なくありません。
特に経理・人事・総務といった管理部門では、帳票・稟議・届出などの紙文化が根強く、デジタル化を進めたいと思っても、現場が慣れない、「システムが古い、などの理由で進まないケースが多く見られます。
しかし、紙文化だからこそRPAが効果を発揮する領域もあります。
紙を完全になくさなくても、データ入力・転記・照合作業などを自動化することで、まずはじめの1歩のDX化を実現できるのです。
本稿では、紙文化が残る企業でも無理なく成果を出せるRPA活用法を紹介します。

紙文化がDXを阻む3つの理由
紙を中心とした業務運用が効率化を妨げている理由は、大きく3つあります。
1. 紙が回るまで承認が止まるため、情報共有が遅い
2. 手入力・スキャン・転記が発生し、データ化に時間がかかる
3. 誰がいつ承認したか追跡できず、履歴が残らない
このような構造では、スピードも正確性も確保できません。RPAは、この紙が関係する部分にこそ自動化の余地があり、紙は残してもムダは減らせるという考え方が有効です。
紙文化企業でも始められるRPA活用領域
RPAはシステム同士をつなぐツールではなく、人の手作業を模倣して自動化するツールです。
そのため、完全なデジタル化が進んでいなくても導入が可能なのです。
【紙文化でも成果が出やすいRPA活用領域】
● OCRで読み取った紙帳票データの自動入力
● Excel・システムへ申請書・稟議書データの登録転記作業
● 押印・承認済み書類の自動フォルダ分け、ファイル名統一、保存整理
● PDF出力・印刷・メール送付など毎月の定型作業の一括自動処理
紙をなくすのではなく、紙の周辺作業を減らすことから始めることがポイントです。
紙業務から自動化を進めるコツ
紙文化の企業では、最初からすべてをデジタルに変えるのではなく、紙とデジタルの共存を前提に設計することが成功の鍵です。
《導入ステップ例》
ステップ①: 紙が関わる業務の洗い出し
【ToDo】
どの帳票が多いか・どの作業が時間を奪っているかを整理する
▼
ステップ②: データ化工程を優先的に自動化
【ToDo】
OCR+RPAで入力・転記を効率化する
▼
ステップ③: 保存・通知までの処理を連携
【ToDo】
スキャン後のファイル命名・メール通知を自動化する
この流れを踏むことで、紙を完全になくさずとも、現場の負担を大きく減らすハイブリッドDXが実現します。
“紙文化のままDXを進める”運用の工夫
紙が多く残る企業でも、RPAを定着させるためには運用の工夫が必要です。
【運用を成功させるための3つのポイント】
1. 現場主導で小さく始める
【ToDo】
まずは担当者が困っている業務(請求処理や経費入力など)から着手する
2. 月1回のレビュー会を実施
【ToDo】
現場担当・RPA管理者・管理職が集まり、成果・課題・改善案を共有する
3. 紙とデジタルを明確に分けるルールを設ける
【ToDo】
紙で扱うものとRPAで処理するものを区別し、混乱を防ぐ
このような取り組みを継続することで、徐々に紙業務が減り、RPAが自然と使われる仕組みへと育ちます。
まとめ
紙文化が残る企業でも、RPAを使えば紙を前提にした自動化が可能です。大切なのは、デジタル化を急ぐことではなく、現場の負担を確実に減らす小さな改善を積み重ねること。
グリットワークスでは、こうした紙業務に寄り添ったRPA導入支援を通じて、“紙をなくすDX”ではなく“紙を活かすDX”を提案しています。
まずは、紙業務の中で「一番時間がかかっている作業」から見直してみませんか?
「どこから手をつければいいか分からない」「導入しているけれども効果が感じられない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。