RPO事業
採用市場の二極化から考える採用戦略
はじめに
2026 年を迎える今、採用市場では人が集まる企業と人が集まらない企業の差が広がっています。
特に IT・建設・医療などの専門業界では人材不足が深刻となり、一方のサービス・小業界では応募が集まりやすい状況となっております。
ではなぜ、同じ労働市場にいながら、これほどの差が生まれるのでしょうか。
本稿では、採用市場の二極化を生む背景と業界別の現状、そして企業が取るべき3つの戦略を解説します。

採用格差を生む”人材ニーズのミスマッチ”
採用市場の二極化を引き起こす要因は大きく2つあります。
1. 人材ニーズのミスマッチ(求められる人材像の変化)
2. DX・AIの進展による専門スキル人材の需要急増
近年は、業務の自動化によって単純作業を伴う事務系の求人が減少する一方で、IT・医療・建設野 では高度スキル人材の不足が続いています。
また、Z 世代を中心に安定より成長・所属より共感を重視する傾向が強まり、給与よりも理念や社会的意義への共感が応募の決め手になっています。
つまり、現代の採用市場ではスキルのズレと価値観のズレが同時に進行しており、この2つの歪みが採用格差を拡大させているのです。
業界別に見る採用市場の現状
採用の二極化は、業界によっても明暗が分かれています。
ここでは主要5業界を人が集まりやすい/集まりにくいという視点で整理します。
【IT・通信業界】(△集まりにくい)
● DX・AI 野 で専門スキル人材の争奪
● 即戦力確保が課題、給与競争が激化
● 中小企業はリモートや育成支援で差別化
【製造・建設業界】(△集まりにくい)
● 現場職の人手不足が慢性化
● 「きつい」「古い」イメージで若手離れ
● デジタル化や教育整備で改善を模索
【医療・介護業界】(△集まりにくい)
● 求人倍率が高く、採用・定着ともに難航
● キャリア支援や柔軟勤務を導入する施設が増加
【サービス・小売業界】(◎集まりやすい)
● 回復傾向で応募は増加
● 柔軟シフトや副業容認で採用しやすい環境へ
【広告・出版業界】(◎集まりやすい)
● クリエイティブ職中心に応募数は多い
● ただしミスマッチ増加、共感採用が課題
このように採用市場の二極化は、スキル構造と価値観変化のギャップによって拡大しています。
企業が取るべき3つの採用戦略
採用市場が成熟し、価値観が多様化する中で、企業が取るべき方向性は次の3つです。
1. 自社の採用ポジションを明確にする
【ToDo】
同業他社だけでなく異業種も競合となる中で、
自社の人材ニーズと強みを可視化し、「どの市場で戦うか」を定義します。
2. 業界内ブランディングで“選ばれる理由”をつくる
【ToDo】
スキル人材の採用では、知名度よりも“目的への共感”が鍵で、
社員インタビューや社会的取り組みを発信し“自社らしさ”を伝えます。
3. 採用から定着までを一体設計する
【ToDo】
採用は人を集める活動ではなく、育成と連動した経営戦略として、
入社後フォローまでを含めた仕組み化を行います。
採用の成果は、単発の施策ではなく、戦略の一貫性によって生まれます。
これら3つの戦略を継続的に磨き続けることが、企業の採用力を根本から強くします。
共感がブランドを育てる
今、採用の成否を分けているのは条件ではなく共感です。
求職者は給与よりもどんな価値観で、誰と働くかを重視し、企業の姿勢そのものがブランドとして見られています。
では、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。
以下に共感を生み出すために意識すべき3つの視点をお伝えします。
1. 共感言語を持つ
【ToDo】
「なぜこの仕事をするのか」を自分たちの言葉で語ります。
2. 対話姿勢を持つ
【ToDo】
面接を”理解の場”として、価値観を共有します。
3. 社員発信を行う
現場の声やリアルな体験を発信し、信頼を育てます。
このように採用競争力は、スキルよりも共感を生み出す力で決まります。
まとめ
採用市場の二極化は、”採用力”と”発信力”が問われる時代の兆しです。給与や条件では差別化できない今こそ、どんな価値観で働く企業なのかを明確に伝えることが重要です。
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